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生き甲斐をもち輝き続ける素敵な人をご紹介「今月の人」no.126
2月5日「LICはびきの」で手作り市開催
子どもたちに夢や可能性を感じてほしい
今月の中辻宏喜さん
プロフィール「塾のなかつじ」塾長・「クローバー手作り市」主催メンバー 中辻宏喜さん

藤井寺市在住(昭和52年生まれ)。八尾市出身。国立奈良高専を卒業後、金型メーカーに就職。05年に「塾のなかつじ」開塾。2010年から「クローバー手作り市」を妻の「ともちゃん」ほか4人で主催。木のおもちゃの制作など木工が得意。一児の父。

今月の人

■塾を開講して7年 問題解決能力を育む指導

 「卒塾した生徒が、入学した高校の制服を着て会いに来てくれたりすると、本当にうれしいですね」

 そう言って目を細めるのは、八尾市で「塾のなかつじ」を開講している中辻宏喜さん。自身も教壇に立ち、地域の小学生と中学生に理科や算数を教えている。
「うちの塾は、1クラスがだいたい8人。一人ひとりの鉛筆の動きまで見ようと思うと、それぐらいの人数でないと目が行き届かなくなりますからね。一人ひとりに近い距離で教えることでそれぞれの状況も把握できますし、成長を感じ取れるので教える側としても楽しいです」

 中辻さんは高専を卒業後に金型メーカーに就職したが、しばらくして会社が遠方に移転することになり、退職。その後、実家が営んでいた学校制服の販売や校内購買店の仕事に携わっていた。そんな時、塾講師のアルバイトをしていた学生時代に、多くの生徒たちが成長していく過程に触れた喜びを思い出した。
「勉強ができないと悩んでいた子が、問題を解いていく方法をコツコツと身につけて、段々と解き方がわかるようになっていったんです。
『できた!』と嬉しそうな顔をしたその子の表情が今も忘れられないくらい、いい顔だったんですよ。そういう顔をもっと見たいと思って、塾を開こうと決めました」

 まずは実家の一室で塾をスタート。徐々に評判が口コミで広まり、子どもたちが少しずつ増え始め、いつしか別に教室を借りて教えるまでになった。そして、気がつけばもう7年。
「抽象的な表現になりますが、とにかく分かりやすく教えるということを心がけています。僕が理工系の出身ということもあり、特に理科と算数の授業は他の塾にはない工夫を凝らしているつもりです。たとえば算数は、僕が実際に経験した設計の話を交えて、こういう時にこういう場面で数字の計算が必要になるんだよということを例として挙げたりしています。どうしてこの勉強が必要になるかということを知ると、興味も湧いてくるでしょう?」

 機械的に公式を教えるのではなく、どうしてそうなるかを考える力を育みたいと中辻さんは考えている。
「最低限のヒントや知識だけを提示して、そこから子どもたち自身で考えを展開してもらいたい。公式を教えるのは簡単だけど、どうしてそうなるかに気づくと、学ぶ喜びも実感してもらえると思うんです。覚えるか覚えないかということよりも、一つのことを見て知恵を絞って解決していく力をつけてほしい。それは勉強面はもちろんですが、人として生きていく力にもなるはずだから」

 そんな熱い思いを持って続けている授業。単に「この問題が分からない」と言っていた生徒が、「この問題のここの部分をどう解いていいのか分からない」という質問の仕方に変わった時に、生徒の成長を感じられて感激すると話す。
また、勉強を離れたところでも子どもたちとの触れ合いを大切にしている。昨年の夏は、みんなで流しそうめんをして楽しんだそうだ。秋には焼き芋をつくり、休暇には工作で一緒に 汗を流すなど、イベントにも力を注いでいる。

■出会いや交流が魅力の市 2月は藤原喜明さんも来場

 「子どもたちに、大人が楽しそうに生きている姿を見せるってことがとても大切だと感じます。いきいきしている大人を見て、大きくなったらあんなことしてみよう、こんなことしてみようって、子どもたちにも感じてもらえると思うので…。だから、僕自身が人生を楽しんでいる姿を見せなくちゃいけない、と」

 その一つが、「クローバー手作り市」。中辻さんを含め4人が発起人となり2010年から2カ月に1回のペースで、南河内で開いている人気の手作り市だ。もともとモノづくりが好きだった中辻さん夫妻と知人が意気投合し、「ここ藤井寺で、モノづくりが好きな人たちが集まる場をつくろう」と始めたもの。できるだけ多くの人に気軽に参加してほしいからと、出店料もできるだけ低く抑えている。当初は20ほどだった出店も今では50~ 60店舗にまで増え、訪れる人も回を重ねるごとに増えているそうだ。
「布小物や革小物、木工、ビーズ…、もう本当に多彩な手作りアイテムが並びます。これをどうやって手作りしているのかと驚くようなモノも多くて、刺激もいっぱいもらえると思います。アットホームな雰囲気なので、お客さんと作家さんとの距離が近いのも魅力。創作のエピソードを聞いたり、コミュニケーションも楽しんでもらえたら嬉しいですね」

 もちろん、この手作り市についても、中辻さんは子どもたちへのメッセージを込めている。「可能性に触れられる場というんでしょうか。アイデア次第でいろんなものをこの手から生み出せる。そういう夢を感じてもらえたらいいな…って」

 次回の手作り市は2月5日(日)、LICはびきので開催。今回は「くまざき歯科」、「らくうぇる。」との共同開催でもあり、プロレスラー・藤原喜明さんも来場。癌を患いながら、現在も現役レスラーとして活躍する前向きな生き方をテーマにしたトークショーを開くほか、自作の陶芸作品を並べる。
「藤原組長にはプロレスの激しいイメージしかなかったのですが、どんな話が聴けるのか、どんな作品がお目見えするのか楽しみですね。組長の陶芸作品は写真で拝見しましたが、とっても素晴らしいものばかり。実物を見られる日が待ち遠しいです。手作り市のいつもの雰囲気に新たな刺激が加わって、なんだかさらに盛り上がりそうな気がします。あとは、バレンタイン前ということもあって、通常よりも男性向けのアイテムが充実しそうですし、多くの方にぜひぜひお越しいただければと思います!

 きっと気に入っていただけるものが見つかりますよ」「ひろぴー」の愛称で、出店者さんからも親しまれている中辻さん。会場ではトランプを使った手品やバルーンアートなどを披露するエンターテイナーでもある。そんな「ひろぴー」をはじめ、藤原喜明さんや数多くの作家さんたちに出合える今回の手作り市は、早くも地域で話題を集めている。

(松岡理絵)