彦ちゃんの河内歴史話井戸 第75話
「ブギウギ」や被災地から学ぶ、火の用心。
私の連載は偶数月ですので、2月号が今年最初です。元日から地震、津波、火災に飛行機事故と信じられない事ばかりですから、原稿を書いている8日は、この先も何が起きるか分からない状況下です。
つい年末までは東欧や中東の状況を対岸の火事のように見て来た私たちに、「現実を知れ」とばかりに突き付けられた思いがしました。
亡くなった母が戦時中、二度の空襲で焼け出された話を何度もしていましたが、やはり人間は実体験しないと分からないものだと思ってきました。朝ドラの「ブギウギ」でも空襲の場面が出てきましたが、過去に起きたことでも実際に自分の服に火が燃え移るわけでもなく、あくまでドラマとして観ています。
しかし、歴史を遡れば、先の大戦以前から幕末の禁門(蛤御門)の変で京都中が三日間も燃え続けたり、国盗りの時代にも武将たちの勢力争いの度に都や地方も燃えています。私たちの住む河内も幾度の洪水や日照り等の天災や武将の勢力争いの犠牲を繰り返し受けながらも、立ち上がってきたんですね。
ヒロイン、スズ子の「今がどん底やったら、このあとはえ〜ことばっかりや」的なセリフに励まされた方もきっと多かったのでは。今回の能登の天災や朝ドラが教訓になって調べたことがあります。それは「防火用水」です。今は見かけませんが、戦時中には「防火水槽」、「防空用水」と言って多くの町内で設置されました。
どうしても現物の写真が撮りたく、周辺の友人知人に情報を求めましたが、見つからずで、歩き回った結果、藤井寺市津堂の某寺の手水鉢が形状的にそっくりなので引用(写真)。
消火器や消火栓がダメになったり、津波の引き波で川の水が消えて使えない時、もしかしたら防火用水が役立つかも。歴史ある河内を残すためにもご一考。この16日、天忠組河内志士慰霊祭を予定。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式