彦ちゃんの河内歴史話井戸 第85話
「昔の人が観てきた風景も歴史の一部」の巻。


北海道釧路湿原のメガソーラー問題は身近な問題です。
以前、景観審議会に市民委員として参加していました。会議で「高層建築物を建てると二上山が見えなくなる」と意見を出すと他の委員から「見えなくなると何か問題」と。
歴史的価値の評価は個人差がありますが、今を生きる私たちが現状変更できるものとやってはならない一線が有ると思います。
最近観てきた映画に、岡本太郎の言葉と作品で構成された「大長編タローマン 万博大爆発」というものがあります。「でたらめだ」と「なんだこれは」という単語が飛び交いますが、妙に説得力があったんですね。
何故かというと世界や日本で日々起きている事は「でたらめ」と「なんだこれは」だらけに感じませんか。異常気象もですが、従来の常識や正義は全く機能不全に。
このまま度が過ぎた開発や気候変動が進めば、形状が変わり史跡や池も埋まって全く別の景観が予見できます。復元や再生がいかに難しいかを分かって欲しいですね。
今回掲載の写真で二上山の違いが分かりますか。一枚は墓参帰りに寄る「はま寿司」(富田林市)から、一枚は大和高田市(奈良側)から見たものです。
雄岳(515m)と雌岳(474m)が逆に見えるんですよね。「当たり前やんか」って言われるでしょうが、左右を気にして眺める人が居るでしょうか。
景観の破壊はこの無関心(隙)を突いてくるんですね。「あれ、何時の間に」と思ったときは手遅れ。
先の岡本太郎と言えば太陽の塔ですが、「人類の進歩と調和」というスローガンを聴いて「人類は進歩していない」と即答したそうです。
この連載では地域の史跡や関連する人物などを主に書いてきましたが、その痕跡すら消し去る恐れのある無秩序な開発や気候変動に危機感を覚え書いてみました。
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