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Cafe-Yu(カフェユー)店主 福谷祐子さん no.206

今月の人
野菜たっぷり、健康を考えたヘルシ―メニュー 孤食や欠食の子どもたちを食を通じて救いたい
Cafe-Yu(カフェユー)店主
福谷祐子さん
大阪市生まれ、富田林市在住。趣味はフラワーアレンジメント、オブジェ収集、カフェめぐり。 時間ができれば一人旅に出かけたいという夢をもつ。
福谷祐子さん

一人で畑を訪問し、仕入れの契約。「一汁五菜ランチ」は賞も受賞

 

 富田林・錦織公園の北西角に広がる住宅街に、「Cafe-Yu(カフェ ユー)」がオープンしたのは2014年11月のこと。ここでは新鮮な野菜をたっぷりと使い、「健康と美」を考えたメニューを提供。地元の野菜を食べやすく美しくアレンジして料理に使い、ドレッシングにいたるまでを丁寧に手作りする。その優しい味わいを求めて、モーニングにランチにと人が集う場となっている。「ここに来るとホッとすると言ってくださるお客さまが多くて。そんなお声をお聞きすると、私もこのカフェを開いて本当によかったなと嬉しくなります」と、店主の福谷祐子さん。

 木目が落ち着いた温かさを醸し出す和モダンな店内には、自身が飾り付けたフラワーアレンジメントが柔らかな華やかさを添えている。数多い人気メニューの中でも特に注文の多いものといえば、健康へのこだわりを詰め込んだ「一汁五菜ランチ」だ。野菜たっぷり、かつ、油分と塩分を少なめにしたメニューで、体調を気にしている人も安心して美味しく食べられる。メインディッシュは「野菜とおからのはさみ揚げ」など良質なタンパク質が採れるものが数種から選べ、そこに旬の野菜を使った小鉢や、かつおと昆布から出汁をとったお味噌汁などが付く。お米は、地元・富田林産のヒノヒカリだ。このランチは、大阪府の「ヘルシー外食協議会」が主催する「ヘルシーメニュー人気コンテスト」で最優秀賞を受賞するなど、まさにお墨付き。

  「お野菜は、採れたてのものを地元の農家さんが毎朝届けて下さるものを使っています。ドレッシングもその野菜からすべて手作り。野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルを効率的に摂っていただけるようにと、下ごしらえからとても時間をかけています」

 笑顔を絶やさずに話してくれる福谷さんは、大阪市で生まれ育ち、若い頃は堂島のオフィス街で働く会社員だったが、結婚後は南河内へ移り住み、主婦業と育児に専念。子どもたちが中学生になる頃に、近くに介護事業所があったことがきっかけで、そこで仕事を始めた。「高齢の方のために料理を作ることがあり、とても喜んでいただけたのが嬉しかったんです。食事制限のある方にも、制限のある中でいかにお料理を楽しんでいただくか。介護という仕事を通じて、おじいちゃんやおばあちゃんたちと接しながら、そういった体に優しいお料理を提供できるカフェを開きたいという夢が少しずつ膨らんでいきました」

 その夢をいつか実現したい—。福谷さんは、カフェ開業に向けてキャリアスクールに通うことを決意。「1年間、料理のことから経営に至るまでをみっちりと学びました」。さらに、野菜やフルーツについての学びを深めるために、野菜ソムリエやベジフルアドバイザーの資格も取得した。

 また、南河内には田畑も多く、良質なお米や野菜、フルーツの産地でもある。福谷さんは地産地消を大前提に、新鮮で良質な作物をぜひ地元から仕入れたいと、富田林の農家さんを調べ、一人で訪問して回ったという。「思い立って突然に畑を訪れたこともあるのですが、よく来たねえと熱意を認めてくださり、さっそく畑の中を案内していただいたこともあります。こんなカフェを開きたいんですというお話をすると、それなら協力するよと即答してくださった農家さんもいて、本当に多くの方に助けて頂いています」。そうして出会った方々や人づてに紹介をしてもらった農家さんなどが、今では「Cafe-Yu」の契約農家として、お米や新鮮な野菜を届けてくれるのだ。

 

子ども支援をスタート予定。地域に善意の輪を広げたい

 

 4周年を間近に控えた今、力を入れているメニューの一つは「海老芋」を使ったコロッケだ。富田林の観光案内所などでテイクアウト販売が行われているが、店内で料理として食べられるところは「Cafe-Yu」以外はまだほとんどない。「海老芋はサトイモの品種の一つで、富田林・板持地域の特産品です。ここでは特製ソースとともにランチでお召し上がりいただけますし、美味しいなと思っていただけたらテイクアウトしていただくこともできます。『美味しかったから、晩ごはん用に買って帰る』というお客さまも多いんですよ」

 新メニューにも積極的にチャレンジ中の福谷さんだが、これから取り組みたいと考えていることの一つが、貧困やネグレクト(育児放棄)などによって孤食や欠食に陥っている子どもたちを「食」を通じて支援することだという。「私自身の子育てが終わり、今は小さな孫もいるという中で、ただただ純粋に困っている子どもたちを救いたいという気持ちが強くなってきました。何ができるかと考えた時、私には今、このカフェがあり、ご飯を提供できる技術や材料があり、それに賛同して力を出し合ってくれるスタッフがいます。子どもたち、そしてそのお母さんに、まずはご飯を食べてお腹を満たしてもらいたい。そこから少しでも明日を生き抜く気持ちや力が湧いてきたらいいな、と」

 今、全国では2286ヶ所で〝子ども食堂〟が開かれている(18年4月、「こども食堂安心・安全向上委員会」発表)。富田林市内ほか南河内地域でもその数は増えているが、その目的や運営方法はさまざまだ。福谷さんは「広く子どもたちに来てもらうスタイルの子ども食堂もありますが、ここでは孤食や欠食など本当に追い詰められている子どもだけを対象にする予定です。具体的な方法はいま検討中ですが、子どもを救うという目的のためにCafe-Yuができることに真剣に取り組んでいきたいと考えています」

 そういうことなら野菜やお米を提供しますよという声もすでに届いているという。「ありがたいことです。困っている子どもたちへの支援を軸に、地域の方々の、そういった善意の輪を広げ、循環させていけたら」

 すでに保護者同伴の3才児未満の子どもにはご飯と味噌汁を無料サービス、離乳食期の子どもには味噌汁の上澄みを提供している。

  「お店を持つことができ、素晴らしいスタッフにも恵まれたからこそ、考えられることがあります。できることを地道に行動していきたいと思います」

 体に優しい料理を提供する場から、地域の子どもたちの明日を応援する場へ—。カフェという場がもつ力に希望が灯る。

(取材・文  松岡理絵)

 

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