追記 高齢者の下前歯の歯並び
先月 下顎の義歯(入れ歯)の前歯の並べ方の話で、無傷の自分歯でも高齢になると下の前歯の歯
並びが悪くなってゆく。
入れ歯を作るときには不自然にならないようにそれを表現するというお話しをしました。このことをもう少し詳しく説明しましょう。実際、概ね60才以上の自分の歯を大事にされてきた方々か
ら「最近、下前歯の歯並びが悪くなり歯が重なったようになった」とよくご相談を受けます。
ほとんどの方が全く無傷の生まれながらの歯であって、歯周病もなく健康そのものの状態の方
で特に女性に目立つ傾向があります。
しかしこれは残念ながら年齢による正常変化なのです。高齢になると、歯が生えている顎の骨が
若いときに比べ高さや厚みが減少することが分かっています。
また特に女性では骨粗しょう症により骨が薄くなったりしやすく、反面歯の幅は変化が無いた
め自然と元の歯列からはみ出してしまうのです。他にも奥歯に押される自然圧や唇の緊張など別
の原因も重なった結果なので、あえてそのまま大事に見守ります。

















